「自己暗示」

 悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるといわれます。

 腹が立つから怒るのではなく、怒るから腹が立つのです。

 泣いていると、今自分は泣いているのだと気づきます。

 自分は悲しいのだと急に意識しはじめてから一層悲しくなり、もっと泣きたくなってしまいます。

 怒っていると、今自分は怒っていると気づいてから、後から後から怒る理由を探して、だんだんと本気で怒り出します。

 そして自分は一度怒るとなかなかとまらないのだと思うと本当に止まらない癖がついてしまいます。

 全ては自己暗示にかかってエスカレートしていくものです。 

 夜眠れない人も、自分は眠れない、自分は眠れないとの思い込みを強めていくから自己暗示にかかってますます眠れなくなっていきます。

 人間は知らず知らず自分にいろいろな暗示をかけているものです。

 何事も良いほうに良いほうに解釈して喜んでいると、暗示の力で全てが良い方向に展開していくものです。

 自己暗示は自分をどんなにでもつくり変えていってしまう大きな力があるのではないでしょうか。