紙一重

 商売では、お客様は神様ですとよくいわれています。

 そのように本当に信じて、お客様の後ろ姿にまで頭を下

げて心からお仕えしている会社は伸びているようです。

 スーパーのダイエーは、お客様に喜ばれるためにはまず

どこよりも安くすることだという方針で、大成功しました。

 戦後の日本の経済を引っぱって来たといわれるまでに成

長を続け日本一のスーパーとなりました。

 しかし、どこかに誤算があったのか行き詰まってしまい

中内会長は辞任しました。

 イトーヨーカ堂は、お客様に喜ばれるためには、お客様

への接し方が一番大切であるとして社員教育に力を入れま

した。

 その結果、ダイエーを追い越して経営利益率は、日本一

となりました。

 その違いのポイントはどこにあってのでしょうか。

 ダイエーは過去の経験から「安さこそが」と全力を入れ、

イトーヨーカ堂は「なんとしてでも喜んで頂きたい」という

ところに違いがあるように思われます。

 言い換えれば「これでいいはずだ」「これでいいはずだ」

という頑張り方か、それとも、「これでいいでしょうか」

「これでいいでしょうか」という頑張り方の違いといえる

かもしれません。

 相手を神様と思うならば、どこまでも「これでいいでし

ょうか」となるのではないでしょうか。

 一生懸命さは同じでも、この紙一重の違いが運命の明暗

を分けるのかもしれません。

 あなたはどちらのタイプですか。

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